貴金属を英語では、「Precious Metals」または「Noble Metals」といいますが、「Precious Metals」は「高価で貴重な金属」
を意味し、「Noble Metals」は「容易に他元素と化合しない高貴な特性を有する金属」を意味し、いずれも貴金属のことを
あらわします。
   金・銀・プラチナ・パラジウム・ロジウム・イリジウム・オスニウム・ルテニウムの8種類があります。金と銀を除いた6元素を
白金族(Platinum Group Metals)と言います。

金(Gold:元素記号 Au)
   @ 歴史的に非常に古く、紀元前5,000〜6,000年の昔に発見された。
   A Auの語源は、ラテン語「Aurum」(光るオーロラの意)の頭の2文字からなっている。
   B 展延性(広がり延びる性質)については、貴金属中の首位である。
        1グラム(g)の金は、3,000mに延びる
        4,900cu(畳1/3)に展がる
   C 化学的には安定した金属で、空気中・水中においては永久に酸化しない。
        金を溶かす薬品は、王水(硝酸1:塩酸3)である
銀(Silver:元素記号 Ag)
   @ 金と同様に歴史は古く、紀元前4,000年には銀粒がすでに取引に使われ、
        また紀元前300年には銀による宝飾品の細工が発達した。
   A Agの語源はラテン語「Argentum」(明るい、白い、鉱石の意)の頭文字に由来している。
   B 展延性は金についでよく、熱及び電気の伝導性は金属の中で首位である。
   C 硫黄と化合して黒い硫化銀になる。(錆びると一般的には言われる)
白金(Platinum:元素記号 Pt)

   @ 銀に似た白色の金属、即ち白金のことを南米のスペイン人の間では、古くから「Platina del Pinto」
       (Pintoは、この金属が初めて発見された南米の河の名、Platinaは、スペイン語で銀の意)と呼んでいたが、
       白金として注目されるようになったのは、1,800年代初頭になってからである。
   A 銀白色の金属で、軟らかく展延性にすぐれている。
   B 王水以外の酸には溶けず、酸素と直接化合しない。
   C 触媒作用にすぐれている。

パラジウム(Palladium:元素記号 Pd)

   @ 1802年ウラストンが発見し、この発見されたPallas(パラス=火星と木星の間の小惑星)にちなんで「Palladium」と命名された。
   A 銀と白金との中間にあるような銀白色の金属で、比重は低く融点は白金族金属の中で最も低い。
   B 展延性にもすぐれている。
   C 特に水素を吸蔵・透過する。

鑑定

   対象となる物を破壊しないで、その品質を評価すること。

検定

   対象となる物を代表するサンプルを破壊するか、あるいは一部を溶解して、それを化学分析して評価すること。

* 鑑定(簡易鑑定)の場合は、目利き違いというリスクがありますが、検定の場合には目利き違いはありません。

<<ご存知ですか>>

* 石付け鑑定法

   金合金の、18金や22金の鑑定としては、石付け鑑定という方法があります。この方法は、那智黒と呼ばれる
黒い石の上に鑑定しようとする試料を擦り付けて、石の上に金色の色をつけます。その擦り付けられた後に硝酸
を塗り、これに灰を振り掛けて水で洗います。
    この時、同時に見本金といわれるサンプル(試金棒といいます)を隣に同じように擦り付けて、硝酸を塗り灰を
かけて水洗いし、比較する訳です。
    試金棒の方は予め、18金・20金・22金と色々なサンプルが用意されていますから、これと対比することに
よって何金であるかを判定する訳です。
    那智黒の石は、和歌山県那智で産出される黒い石が良いとされています。この石は囲碁の黒石に使用されます。灰は
灰なら何でも良いのです。たばこの灰でも結構です。試金棒は、地金商でも製造しております。
    金は簡単に鑑定できますが、プラチナとなると簡単には鑑定できません。当社では、蛍光X線分析で表面から
ある程度の深さまで調べて、鑑定買い取りをいたします。



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